pandoraの玩具箱

身辺雑記+エンタメ鑑賞記+吉川晃司さんのこと+世間話など。

逆こんまり流

所有物をすべて出して、そこから「ときめくもの」だけをチョイスし、残りのものは感謝しつつ捨てるという「こんまり流片づけメソッド」というものが世の中にはありますが、この映画はその逆です。

 主人公の若い男性が失恋してヤケを起こし、大量に買い物をしたあげく、部屋がモノで溢れます。彼は虚しさをおぼえ、モノをすべて貸し倉庫に預けると、以下のルールを自分に課して、1年間の「実験」にかかります。

  • 1日1個だけモノを倉庫から取ってきてよい
  • 1年間、モノを買わない

 

身につけていた衣類をパンツの果てまで倉庫にぶちこんじゃった彼は、寒い中を全裸で走っていき、ルールにしたがって倉庫からコート1枚だけを持ち帰ります。

 

これねえ……生きていく上で、下着や最低限の衣類が必要なことは考えなくてもわかるでしょ。映画だから全裸になるくらいのインパクトは必要ですけど、現実の生活でやるなら、「こんまり流メソッド」のほうが効率的だと思います。

 

そのあと主人公は「今日は倉庫から何を持ち出すか」ばかり考えるようになります。モノに人生を支配されるのが嫌だから実験を始めたのに、結局モノに支配されてるのね……。

 

さらに気になったのは、「1年間、買い物をしない」というルールを守るため、弟に頼んで食料を調達してもらうことです。トイレットペーパーとか買わずにどうしてたの? やっぱり家族頼みかな?

 

Amazonのカスタマーレビューを見ると、いわゆる「ミニマリスト」に憧れる人たちは高評価してるようですが、なぜだろう? ストーリーが進むにつれて主人公の所有物は増えるんですよ。ミニマリストからどんどん離れていく。

 

私はミニマリストにはまったく憧れません。あるときテレビで、ひとつも家具のないフローリングの部屋に住むミニマリストが、座布団も敷かずに正座して、お膳を置いて食事する姿を見たことがあります。牢獄かよ……。

 

私も年齢を重ねて、自分にとって不必要なものを処分しようと思うようになりましたけど、テーブルや椅子を手放す気はありません。もっと歳をとって膝とか腰とか痛むようになったら、きっと床に座布団なしで正座なんて無理です。

 

若い人たちが自分を知るためにいろいろ冒険してみるというなら、ミニマリストでも何でも好きにやっちゃってくださいな。